針原造園

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松の剪定

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松の剪定が始まりました。

秋には、松の手入れがお庭の中心になります。
他の樹木の剪定は夏場に伸びた枝の徒長を調整し
木を最終的に整える剪定をします。

年に一度の維持管理だと、
どうしてもというのであればしょうがないのですが
夏場に無理に松を剪定したりします。
実は芽がまだ固まっていないので少し枝が傷んだりしてあまり好ましくありません。

松は一度ハサミを入れてしまうと切ったところから枝が伸びてこないので
慎重さが必要です。経験豊富な人が手入れします。

いくら樹木の枝ぶりの修正が得意な人でも、
適当に思いつきで技術もない人に剪定された松の木では、
切ったところから枝が出てこない性質なのもあり、
素直な枝がなく修正しようにも難しいです。

依頼を頂いても困る場合がたまにあります。まぁ無理やり変な枝でもなんとか見れるようにするのですけど。

業者の中には、松の剪定の時だけは割増料金にするところもあるみたいですが
私は、樫の木でもどんな樹木でもやることに違いはないので割増は行っていません。

私は年間に30本くらい松を剪定します。
松のほうが断然時間が掛かりますが、
カシだったり、基本となる常緑樹の剪定のほうが
庭園の趣を左右するので難しく感じます。

手が松脂で汚れて真っ黒になる季節がやってきました。
写真は立派な赤松ですが、だいぶ枝ぶりが修正出来て素晴らしくなってきました。
寒肥も松枯れ防止対策もしているのでイキイキとしてきました☆
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スギ苔は10月 掃除 草引きの大事さ

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スギ苔を貼りました

苔がなくなってきてるんだけど、剥げてきたところを剪定に来た時に一緒に直してもらえないですか?

と作業に伺わせていただいたときに言われることが多いです。

やはり苔の中でお庭に植えるのであればスギ苔!!。
が人気がありますね。(写真は最近作らせていただいたお庭にはったスギ苔)
ですが、どうしてもスギ苔と仰られ植えるのですが
土地に合わなかったのか定着せずに違う種類の苔を植えることがあります。

苔を植えるのであれば、3月~5月 9月~10月 でしょうか。
胞子が飛んでいる時期でもあり、苔の状態も良く定着しやすいです。

スギ苔は水やりをして、湿らせて湿度を保たないと維持しにくかったり
スギ苔自体は光が好きなんですが、日当たりが良い場所だと水分が蒸発して湿気を維持できなかったりで
大変維持が難しいです。その時は樹木を植えたりして日陰を作ったりしてあげると定着しやすいです。

お庭の草を引いて、掃き掃除をしていれば、
いろいろなその土地にあった苔が自然に生えてきます。

最初はスギ苔だけだったところが、根元にハイゴケが生え湿気を保ってくれて
緑を保ってくれたりします。苔寺も色々な種類の苔が生え共存していますね☆

掃除が基本なのかもしれません。

私たち造園業者がいくらいいお庭を作ったり、いくら上手に樹木を剪定出来たとしても

普段の掃除、草引きがお庭の出来を決めてしまいます。

草引き、掃除をがんばりましょう☆
しんどくて無理とかいう時はご連絡くださいね。

針原造園 針原成吉
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夏場の水やりについて 打ち水 大船鉾

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祇園祭ももう少しでお終いですね。150年ぶりということで大船鉾も見てきました。

私たちの仕事は水やり三年という言葉もあるくらい
水やりは難しいものです。

樹木に対しての水、掃除した後の埃を落とす水、打ち水(茶事など)等。

茶事をするのですが、心もとないので露地の掃除と草履取りをしていただけないですか?
と施主から依頼があり、させていただくときがあります。

色々な種類の茶事があり、それぞれの流派の約束もあるので

茶事のテーマ、コンセプトを亭主から事前に
聞いておくと中立ち(お客様が露地に出て亭主の後座の準備が出来るのを腰掛待合などで待ちます)の
前に打ち水をしたり、濃茶の前再度席入された後に簾を外したりも上手に出来たりします。お帰りの時の打ち水などももちろんです。

水やり、掃除などは影の仕事です。物音を立てないのもありますが、まぁ忍者ですね。

茶事、茶会のときのために、掃除、水やりを
お茶のお稽古の時に危機感をもって訓練した覚えがあります。

ジョーロで水を撒くのも良いのですが、
コンクリートだったり、アスファルトだと
ギザギザに撒き後をつけてしまう方もいらっしゃったり、難しいです。

柄杓の場合も拡散するように柄杓を扱うように撒くと
撒き後も自然にとても綺麗です☆

今年は雨が例年よりも少ないのもあり
お庭に水撒きを
いつもより回数も量も多くしてくださいと施主には伝えています。

青竹は、夏場は青みをあまり維持出来ないですけど綺麗ですね☆